来週(1月20日—1月24日)は、FX市場で注目すべき経済指標やイベントが多数控えています。特に市場に大きな影響を与える可能性が高い指標をピックアップし、それぞれの重要性とトレード戦略について解説します。
1月23日(木):トルコ中銀政策金利発表
発表時刻:日本時間 20:00
トルコ中央銀行(CBRT)は、国内経済の高いインフレ率に対応するための政策金利を決定します。最近の金利動向により、トルコリラ(TRY)は大きなボラティリティを示しています。
予想値と重要ポイント
- 政策金利:市場予想は45.00%。インフレ抑制のための大幅な利上げが引き続き注目されています。
- トルコ経済の不安定さや高いインフレ率が、TRYの急激な動きにつながる可能性があります。
トレード戦略
- 発表前にTRY/JPYやUSD/TRYのスプレッドが広がる可能性があるため、ポジション管理に注意。
- 予想以上の利上げが行われた場合、TRY買いの動きが加速する可能性があり、TRY/JPYでの買い戦略を検討。
- 一方で、利上げが市場予想を下回る場合、TRYの下落リスクが高まるため、損切りラインを明確に設定。
1月24日(金):日本全国消費者物価指数(CPI)
発表時刻:日本時間 8:30
日本の全国消費者物価指数(CPI)は、日銀の金融政策に直接影響を与える重要な指標です。特に、生鮮食品やエネルギーを除く「コアCPI」の動向が注目されます。
予想値と重要ポイント
- 全国CPI(前年同月比):市場予想は3.4%とインフレ圧力の増加が見込まれています。
- コアCPI(生鮮食品除く、前年同月比):3.0%の予想。
- インフレが市場予想を上回る場合、日銀の政策修正への期待が高まり、円高圧力となる可能性があります。
トレード戦略
- 発表前のドル円は、円買いの期待感で下落するリスクがあるため、直近のサポートラインを注視。
- 予想を大きく上回る場合、円買いの加速が予想され、クロス円(EUR/JPY、AUD/JPYなど)でのエントリー機会を探る。
- 発表直後のボラティリティに備え、スキャルピングを行う際はリスク管理を徹底。
1月24日(金):米国製造業・サービス業PMI
発表時刻:日本時間 23:45
米国の購買担当者景気指数(PMI)は、製造業とサービス業の経済活動の先行指標として注目されます。景況感を示す重要なデータで、50を上回れば拡大、下回れば縮小を示します。
予想値と重要ポイント
- 製造業PMI:市場予想は49.4と引き続き縮小を示唆。
- サービス業PMI:市場予想は56.8で好調を維持する見込み。
- 総合PMI:米国経済全体の勢いを測る指標として重要。
トレード戦略
- 発表前のドル円やEUR/USDはレンジ内での推移が予想されるため、主要なサポート・レジスタンスラインを確認。
- 製造業PMIが予想を上回る場合、ドル買いが進む可能性が高い。
- サービス業PMIが市場予想を下回る場合、リスクオフの動きで円買いや金(XAU/USD)の上昇が予想される。
その他の注目イベント
1月21日(火):イギリス失業率
- 失業保険申請件数やILO方式の失業率が発表され、ポンド(GBP)の動きに影響を与えます。特にGBP/USDやGBP/JPYでのトレードチャンスを探るのに役立ちます。
1月23日(木):日銀金融政策決定会合
- 金融政策や総裁の記者会見に注目が集まります。政策変更や金融緩和への姿勢が円の動きに直接影響するため、注意が必要です。
1月24日(金):ユーロ圏PMI(速報値)
- ユーロ圏全体の製造業・サービス業の景況感が発表され、EUR/USDやEUR/JPYのトレード戦略に影響を与えます。
まとめ
来週は、日本の全国CPI、トルコ中銀政策金利、米国PMIが特に注目すべき指標です。これらの発表に備え、事前に経済カレンダーをチェックし、重要なサポート・レジスタンスラインを確認しておきましょう。
トレード戦略を立てる際は、指標発表前後のボラティリティや市場の反応を冷静に見極め、リスク管理を徹底してください。
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